北仙台駅は地下鉄南北線とJR仙山線の2路線が利用できる駅です。
交通の結節点ではありますが、駅自体は思いの外、こじんまりとしています。昭和末期までは仙台の北の玄関口となっており、歴史を感じる場所も随所に残されています。
一方で、アクセス性の良さが支持されて、駅周辺ではマンション開発が進みました。居住人口が増えて、住みやすい街へと進化してきた側面もあります。
ここ数年は、長町や北四番丁周辺が話題を集めていましたが、少しずつ落ち着いてきました。そして、次なるトレンドは、”ちょっと郊外”と予想しています。実際、新築マンションも出てきていますからね。
そんな北仙台をレポートしていきます。
北仙台駅周辺はこんなエリア
南は平地マンション群、北は丘陵地住宅街
北仙台は南北で街並みが大きく変わります。
わかりやすく言えば、駅より南側は平坦な土地で、区画整理がされており、道幅も広い道路が多いです。マンションやテナントビルなどが比較的多いエリアです。スーパーや飲食店も多く、生活の不自由も少なさそうです。今販売中の新築マンションも南側になります。
一方で北側は、線路沿いの一部はマンションが建っていますが、基本的には小規模アパートや古い民家が多いエリア。道幅が狭く、坂道も多いです。仙台泉線は幹線道路で交通量が多いですが、沿道にはドン・キホーテやサイゼリヤなど、普段使いしやすいお店も多いです。
仙山線は南側からしか乗れない
北仙台駅の南北の行き来は、正直面倒です。
仙山線がエリアを断ち切っています。南から北に渡るには、駅からぐるっと回って踏切まで行くか、地下鉄の駅構内を抜ける必要があります。しかしながら、地下鉄北仙台駅は南口・北口のどちらも、下りエスカレータがありません。上りも途中までしかありません。なんとエレベーターは南口にありません。
ということで、南側で買い物をして、北側に帰るのはとても苦労が要ります。また、JRユーザーは嫌でも南側に出るので、北口に住むのは正直おススメできないです。
北仙台周辺の物件情報
北仙台駅エリアの住みやすさは?
公共交通 ★★★★☆
地下鉄南北線、JR仙山線の2路線に加えて、バス便も充実しています。
南北線は朝3~4分毎、日中10分毎、夕方6分毎の高頻度運転です。
仙山線は終日1時間約3本です。15~30分間隔の運転なので、時刻表の確認が必要です。
バスは、本数が充実しています。勾当台通り沿いの宮城県仙台合同庁舎前バス停の仙台方面は、朝7時台32本、朝8時台26本と地下鉄超えです。北側エリアも含めて、エリア内にいくつもバス停があるので、使いやすいかと思います。場所によっては、駅まで行って、階段をせっせと下るよりは、バスの方が早い可能性もあります。
ちなみに、バスは一般的に渋滞に弱いですが、北仙台⇒仙台の混雑区間は朝ラッシュ時間帯に、バス専用レーンが設定されています。遅れないとは言いませんが、いくらかスムーズに進んでくれます。
仙台駅までも遠くないですが、公官庁やオフィスも多い勾当台公園駅までは、地下鉄で2駅4分、バスでも10分程度で到着でき、利便性は高いです。
昭和の時代は、北仙台が仙台の北の玄関になっていて、いくつもの路線が乗り入れていた歴史があります。今もその名残と地理的な条件で、公共交通機関は非常に充実しています。
車の使いやすさ ★★☆☆☆
南側
一方通行の幅員の狭い道路も多いですが、平坦で直線なので、まだ運転しやすいです。歩行者・自転車とすれ違うときは少し気を使いますが、難しいことは無いと思います。
見通しのいい幹線道路も整備されているので、道はわかりやすいです。自転車や歩行者が多いので、幹線道路に出る際は注意が必要です。
時間帯で一方通行の方向が変わったり、バス専用レーンがあったり、慣れないと走りにくいかもしれません。また、このあたりの幹線道路は渋滞しやすいので、車を出しにくい時間帯もあります。
月極駐車場相場は10,000円~13,000円です。
北側
正直、走りにくいです。
昔ながらの道がそのままなので、幅は狭いし、歩道も当然ありません。カーブが多いうえに、坂道なので、運転が苦手じゃない人も避けたい道路です。
さらに住宅街に入ると、袋小路やクランク状の道も出現します。自転車や原付で移動している方は大きなネックにはならないと思いますが、車を普段使いする方はしんどいです。
でもこれは仕方ないんです。仙台の昭和初期までの市街地は北仙台駅が北限でした。今の北仙台駅北側は終戦後に十分な計画もなく作られた古い住宅街です。車が通ることなど想定もしていなかったでしょうし、まとまった土地が無いので再開発も進まなかったわけです。
駐車場は6,000円~9,000円と市内中心部としては割安になっています。
幹線道路があるが、渋滞しやすい
仙台市都心部と泉方面を結ぶ幹線道路2本が北仙台周辺を通っています。
混雑していない時間であれば、泉中央には10分、仙台泉プレミアムアウトレット・泉スマートインター・仙台宮城インターまでは15分程で到着できます。
しかし、この幹線道路が混雑しやすく、感覚としては上記の時間の倍近くはかかります。休日は幾分ましになります。
買い物利便性 ★★★☆☆
普段使いの必要最低限のお店が揃っています。
北仙台駅前に西友、駅徒歩10分ほどのところに生協が2店舗あります。
仙台泉線沿いにはロードサイド大型店舗のMEGAドン・キホーテがあり、日用品は一通り揃います。ドラッグストアやコンビニも随所にあります。
乗換駅ではありますが、駅が小さいので駅ビルやショッピングセンターなどはありません。服や家電などの買い物は、エリア外でする必要があります。
また、エリアの南側では、イオンモールが計画されています。さらにその南側では、ヨークベニマルが主体のショッピングセンターが建設予定です。エリア的には北四番丁エリアにはなりますが、自転車や車でのお買い物なら、近所と言えるでしょう。ますます便利になっていきます。
居住環境・治安 ★★☆☆☆
良くも悪くも都会っぽさを感じる街
駅近くは、小規模ながら下町チックな飲み屋街仙台浅草があり、居酒屋が点在しています(浅草とはだいぶ雰囲気違いますが)。幹線道路を車が右往左往しており、バスが乗客を乗降させてひっきりなしに出発していきます。
よく言えば活気がある。悪くいれば騒々しい。
その影響なのか、北仙台の不動産相場は都心に近い割に抑えられている印象があります。
逆に言えば、騒々しいところを避けてお部屋を探せば、これだけ都心に近くて、便利な場所に、割とお得に住むことができます。
公園や遊び場は少ないので、お子さんが小さいうちは少し工夫が必要です。
夜の雰囲気も見極めが必要
戸建てが多いエリアや山の近くは、暗い場所や見通しの悪い場所もあります。歩道のない道では、追い越していく車もちょっと不安かもしれません。
北仙台駅前は歩道や街灯も設置されていますし、人通りもそれなりに通ります。特段犯罪が多いわけでも無いですが、仙台北警察署が近くにあるのも安心です。
帰りが遅い方や女性の一人暮らしとなれば、駅近の南側がおススメです。
教育環境 ★★★★☆
通学路に不安あり
南側エリアは、平坦なので通いやすいです。北側は坂の上り下りも多いので、お子さんも大変かもしれません。
エリア全体で歩道の設置されている道路が少ないです。幹線道路以外は基本的に歩道が無く、一方通行の狭い道なので少し不安があります。また、渋滞が激しいので、抜け道として通る人も多く、注意が必要です。
南側の学区に指定されている、上杉山中は伝統を重んじる学校だそうで、通わせている親御さんからは賛否両論あるようです。
バスや地下鉄をうまく活用しよう
徒歩で通える高校はありませんが、公共交通機関をうまく使えば選択肢が広がります。
南北線沿線は駅から歩いて行ける高校が少ないので、南北線⇒バスの乗り換えが必要なケースが多いです。
自転車で通学可能な高校もいくつかあります。
エリアの南隣、上杉周辺は教育熱心な家庭が多い場所になります。そのため学習塾は豊富です。個別指導や進学校向けなど多くの種類の塾が選択できます。
選択肢の多い教育環境を求めるなら
小中学校の通いやすさやレベルの高さ、高校以降での選択肢の多さを求めるなら五橋エリアです。大学のキャンパスも近くにある文教地区で、教育環境を最重視している方にはぴったりかもしれません。
災害リスクの低さ ★★★★☆
洪水ハザード該当ありません。一部の急斜面が土砂災害警戒区域になっています。
駅近くのマンションエリアを除いて、古い民家やアパートが多いため、火災や地震時の倒壊には注意が必要です。
将来性 ★★★★☆
エリアの南側では、東北大学雨宮キャンパス跡地でイオンオールの開業が予定されています。また、その周辺では新築マンションがかなりの数分譲されたので、今後人口が増えて便利になっていく可能性があります。
この影響があってか、上杉に近い堤通雨宮町と昭和町の地価は2017年比で50%以上上昇しています。まだ開発途上であるため、不動産相場はまだしばらくは上昇していく可能性が高いです。
北仙台周辺は古い市街地のため、まとまった土地が少ないです。今回は、キャンパス移転で広大な土地が珍しく出ました。しかし今後、エリアの資産性を上げるような、大型の開発は出にくいのが現状です。
上杉に近い場所で大手デベロッパーが分譲した質のいいマンションや高層階は、希少価値が高く、高値で取引されています。特徴のある物件や部屋を選ぶことが大事になりそうです。
駅北側は、南側に比べると勢いはありません。地価の上昇は続いていますが、市内の多くの地点と比較して特に高い数字ではありません。地価自体も南側と2倍以上開きがあり、同じ駅にして不動産評価の差が大きいです。
北仙台駅エリア内の物件の状況
9年ぶりの駅近新築マンション
2022年12月現在、シティハウス堤通雨宮町とパークホームズ北仙台が販売中です。2013年ぶりの駅チカ新築マンションです。
とはいえ、北仙台駅⇔北四番丁駅では、震災以降新築マンションがいくつも分譲されていました。北仙台が最寄りではありませんが、シティテラス上杉も販売中です。
中古マンションは築年数に偏りあり
中古マンションは築40年超が多いです。旧耐震基準で建設されており、何度も震度5以上を経験している建物になります。価格は安いですが、今から長く住める物件は多くありません。投資用でなければ、選択肢から外した方がいいと思います。
築25年~30年の物件もいくつか出ています。リノベーションされている物件が多いです。ただし、リノベーション物件は、一見きれいですが、配管回りもしっかり交換しているか、構造躯体にガタが来ていないかなど、確認項目は多いです。
特に中古物件を検討されている方は、安易に価格で判断するのではなく、プロに見てもらうのもおススメです。何が老朽化していると住み心地や資産性に影響するのか、その価格が相場から見て妥当なのか、など知っておくべきことがたくさんあるからです。
戸建ても検討可能
北仙台駅から北方向に徒歩10分程の場所に、戸建てが複数販売されています。
土地40坪で4,000万円や50坪で5,000万円が相場です。都心に近い駅の戸建てなので、希少性はあります。
賃貸の選択肢は豊富
賃貸物件は豊富にありますが、築年数が新しい物件は少ないです。マンションタイプからアパートタイプまで幅広くあります。
ワンルームは新築7万、築20年6万弱が相場です。ファミリータイプは築25年13万、築40年8万円程度が相場となっています。
地下鉄が利用できる駅で、生活利便も高いので、賃料はそれなりにしてきますね。さらに北に上って、八乙女駅周辺だと相場は1~2万下がってきます。泉中央駅は、さらに都心から離れますが、利便性が高いので、北仙台と同じ水準になります。
北仙台駅周辺の住みやすさ まとめ
- 駅の南北で雰囲気が異なる。住みやすいのは南側
- 地下鉄・仙山線・路線バスが使えて交通利便性が高い
- 道が細くて、渋滞もあり。車は少し使いにくい
- 駅前には飲食店もあり、都会的な賑やかさも。場所選びが大切
勾当台公園周辺など、仙台駅より北側にお勤めの方は、かなり通勤が楽になります。都心部に近い割には不動産価格も控えめで、住むハードルは抑えられます。
一方で、場所によっては道路や周辺施設からの影響も受けるので、じっくり物件を見た方がいいです。
歴史のある青葉神社なども近くですから、ぜひ一度足を運んでみてください。
どこに相談すればいい?
不動産を借りたい方、買いたい方、次にやることは決まっていますか?
不動産の取引は、賃貸では数十万円。売買では物件価格の他に、数十万~数百万の費用が掛かってきます。
それにも関わらず、多くの方が不動産屋をじっくり選んでいません。家の近くにあったから、名前を聞いたことがあるから、など何となくで選んでいることも。
アットホームやスーモには物件の取扱い業者が記載されていますが、実は、その不動産屋以外でも物件をご案内することができます。
我々、けやきエステートは仙台が地元の不動産屋です。自社物件を持たないスタイルで、お客様のニーズに沿ったフラットなご提案を心がけております。
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気になる物件がある方、何から始めていいか不安な方、仙台のエリアについて知りたい方、お気軽にご相談ください。実際に物件が決まるまで、費用は一切いただきません。
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