【初めての東北生活】仙台での住まい探しのポイント5つ|賃貸版

東北の住まい探しは冬を意識すべし

転勤や進学で初めて仙台に住む皆さん、東北の住まい探しには最低限の知識が必要です。

言わずもがな、東北の冬は寒いです。ところが、必ずしも冬に物件探しをする訳ではないでしょう。冬だったとしても、上着を脱いで内見することはありません。

ですので、寒さの現実を知らないまま住まいを決めてしまう人は多いです。

そして冬がやってきて気付きます。「寒すぎる」と。

住まい探しの時点で知っていれば、対策できることもあります。20年以上、東北に住んでいる不動産屋が、仙台の住まい探しについてお伝えします。

1. 「北」が入る方角は選ぶな

北向き物件は絶対に避けるべし

北向き、北東向き、北西向きが候補にある、あなた。来春には退去することになります。

首都圏の特に駅近では、普通に北向き物件があります。賃料も割安に設定されており、いつも部屋干し、日中は家にいない人には、一定の需要があります。

東北で昼に日が入らない部屋は、室温が一桁になります。築浅の高断熱マンションでない限り、残念ながら冷蔵庫状態です。

暖房をつけたままでないと寝れません。廊下・洗面所・トイレまで暖房することになります。一人暮らしで電気代2万円超も夢ではありません。

家賃を1万ケチって北向きにすると、電気代が1万高くなるという仕組みです。

2. 角部屋はデメリットも大きい

窓は見方であり、ときに敵になります。

窓から冷気が流れてくる

昼間は窓から日光が入り部屋を暖めますが、夜は逆転します。サッシの隙間から冷気が入り、薄いガラスから外の冷たさが伝わります。

窓のそばにベッドを置いたら、誰かが冷房をONしたかと思うほどです。窓から伝わる冷気は、流れがあるんです。冷気が「吹いています」。

人気の角部屋ですが、サッシや窓ガラスの性能が低かったり、古かったりすると恐ろしく寒いです。

結露の処理が大変

私は角部屋が好きで、いつも選ぶのですが、デメリットは寒さだけではありません。結露問題です。

角部屋で掃き出し窓(バルコニーに出入りできる窓)が多い間取りだと、窓際に家具を置くケースが多くなります。

冬になるとサッシや窓ガラスに結露がつきますよね。窓のそばに家具を置くと、家具と窓の間で空気が滞留します。そうすると、結露がいつまでも乾くことなく発生し、残り続けます。

そのまま放置すると、サッシも家具も黒カビだらけに

さらに状況が悪いと、サッシのそばのフローリングが水分を含んで、カビ+ひび割れだらけに。退去時にフローリング交換費用を請求されて、数万円の出費です。

学んだ私は、週に1回は家具の裏に手を伸ばして、掃除をすることになりました。

3. 1階を選ぶのは慎重に

下の階に部屋があると、部屋が暖かいと言う人がいます。

下に部屋があれば、床下は20℃程度の空気があります。部屋がなければ、-5℃の空気が床下を流れます。(構造によるが、寒いのは間違いない)

それだけが理由ではないと思いますが、経験的に1階は寒いです。

寒い空気は下に行くからなのか、日当たりが2階以上より悪いからなのか。よく分かりませんが、1階は寒いです。

1階の方が、結露しやすく、カビが生えやすい傾向があります。

4. 築年数の差は大きい

リフォームしても寒さ対策は難しい

首都圏では、臭いさえ気にしなければ、古くても意外と快適です。その結果、築年数を妥協して物件を決めても、後悔しないケースも多いです。

東北では、築年数を妥協すると、生活の質に直結します

古い物件は、断熱材の性能が低かったり、施工箇所が少なかったり、そもそもの断熱性能が低いケースが多いです。

また、サッシや玄関、通気口、換気扇などの性能が低く、外気が侵入しやすいです。新しい物件は、窓が複層ガラスになっていたり、防寒仕様の通気口になっていたり、24時間換気には冬季モードが設定されていたり、対策がされています。

築20年を超えると、対策されていない物件が多いです。

お風呂の断熱性能も差があります。同じようにお湯を貯めても、古い浴槽はすぐに冷めます。

そして、それらはリフォームが難しいのです。築年数が古くなっても、トイレや洗面台、キッチンは意外と簡単に交換できます。しかし、サッシや断熱材は簡単にはリフォームできません。建物を大規模に改修する必要があるからです。

5. 構造の違いも重要

木造や軽量鉄骨は断熱性能に劣る

構造は大きく3つです。木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造です。アパートは基本的に木造か(軽量)鉄骨造。マンションは鉄筋コンクリート造です。

結論、木造と鉄骨造よりも、鉄筋コンクリート造の方が暖かいです。

鉄筋コンクリート造は柱・壁・床を基本的にコンクリートで作ります。コンクリートは貯熱性が高いため、昼間の温かさや暖房の温かさを蓄えてくれます。また、熱を伝えにくいので、外気が冷たくても、室内まで届きにくくなります。

さらに新しい物件やグレードの高い物件は、コンクリートと居室の間にも断熱材を施工しています。

一方、木造と鉄骨造は、壁が石膏ボードや合板で断熱材をサンドイッチしているだけです。極端に言えば、外と部屋の間にあるのは、板2枚とガラス繊維の綿だけということです。(構造によってはそれ以上に強化していることもあります)

番外編

アンペア数も確認しておこう

最低でも30Aは欲しい

賃貸物件では、石油の持ち込みが禁止されていることも多いです。

暖房器具には、石油ファンヒーター・エアコン・電気ヒーター・オイルヒーター・こたつなどがあります。石油ストーブ以外は電気を必要とします。

エアコンや電気ヒーターは1000W~1500W(10A~15A)が必要です。

古い物件だとブレーカー容量が20A以下もあります。電気式の暖房を使っていると、レンジやドライヤーを使うと当然ブレーカが落ちます。場合によっては、掃除機や炊飯器でもアウトです。

石油ヒーターが禁止の物件であれば、最低でも30Aはあって欲しいところです。

まとめ

・ 「北」が入る方角は選ぶな
・ 角部屋はデメリットも大きい
・ 1階を選ぶのは慎重に
・ 築年数の差は大きい
・ 構造の違いも重要

冬の寒さが厳しくない地域では、あまり意識しなかったことが、東北ではとても重要になります。暖房を使っても、建物の断熱性能が低ければ、効果薄いです。

ぜひ参考に物件を探してみてください。

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